2014年9月25日木曜日

河和田町×与謝野町の意見交換会 「河和田アートキャンプ」10周年イベントに参加しました!

福井県鯖江市河和田地区で2004年より行われている学生が主体となって行う地域活性化プロジェクト「河和田アートキャンプ」が今年で10周年を迎えました。

そこで、9月20日(土)、21日(日)に、京都Xキャンプの学生メンバー12名と、与謝野町からお越しくださった13名の方々と10周年記念イベント「河和田アートキャンプ 10th Anniversary」のグランドファイナルに行ってきました!
(※与謝野町の方々は20日のみ)

⇒河和田アートキャンプについて、詳しくはこちら
【河和田アートキャンプWebサイト】http://www.aai-b.jp/ac/


河和田地区は漆器が伝統産業として有名。町には、たくさんの漆、蒔絵職人がいらっしゃいます。河和田アートキャンプは、「芸術が社会に貢献できることとは何か?」を活動理念に、通常のアートプロジェクトとは異なり「芸術を“鑑賞する”ための展覧会を開催」するのではなく、「芸術の創造活動が地域問題と向き合う活動となる」といった関係を考え、実践しています。

(写真)職人の杉本さん。イベント中は自宅にある工房を開放し、作品展示や漆器の説明を行ってくださいました。

(写真)河和田町主催のイベント「中道アート」では、たくさんの漆器が外で販売されていました。

(写真)「お土産に」と、与謝野町からお越しくださった皆様もお買い物中。

(写真)イベントでは蒔絵体験も!

京都Xキャンプは、山守、育守、食守、職守と4つのプロジェクトに分かれていますが、
河和田アートキャンプは河和田を俯瞰した視点から「モノ・マチ・コト・ヒト」の4分野に分かれています。

古民家の街並み、自然環境など、地域の風景を舞台にした創作活動「マチのアート」では、有効活用されることの少ない森の現状を知った学生が、河和田町のこの美しい森をより多くの方々に周知したいと考え、「森に服を着せる」ことでまずは森に興味を持ってもらおうと展示をしていました。


展示を通じて森の過ごし方や使い方を発見、再確認し、森を体感する時間が生活の中に増えることが目的とのこと。


思い出や記憶、印象、感情、感動など、カタチとして残らない領域の創作活動を行う「コトのアート」の活動のひとつとして開催された「おにぎりパーラー」は、河和田アートキャンプをあまりご存知でない地域の方々と広く、少しでも深く関わるため、そのきっかけとしてラジオ体操後に一緒に朝ご飯をつくって食べるというもの。



(写真)自分で好きなおにぎりの具をチョイス。具材は地域の方からいただいたお裾分けが多いそう。キャンプ期間中は、地域のラジオ体操の場に出向き、地域の方に朝ご飯として食べてもらったとか。

他にも、元養鶏場を活用した、学生の作品を展示するギャラリー「みさき」の見学や、


河和田町に住む独居老人のお宅をお借りしてカフェを行うことで、様々な人との交流を目的とした「丸山カフェ」など、様々な展示やイベントを見て回りました!

今年職守プロジェクトのメンバーとしてXキャンプに参加した嵯峨芸術大学3年の小澤さんは、「こういう所が与謝野にもあれば良いな、と思ったことが沢山ありました。芸術系の学生が中心となる河和田アートキャンプに比べて、Xキャンプは様々な専門分野を学ぶ学生が集まっているところが特徴だと思います。一人ひとりが『自分の専門分野をXキャンプに活かすんだ』という意識を高く持てば、さらに良いものができるのでは」と感想を話していました。


20日の15時からは、与謝野町と河和田町の皆さまにうるしの里会館にお集まりいただき、「意見交換会」を行いました。


10年目を迎える河和田アートキャンプと、今年で3年目となる京都Xキャンプ。与謝野町の皆さまからは、「学生とやってきて苦労したところ、また良かった点は?」、「学生との関わり方は?」などたくさんの質問が挙がり、それに河和田町の皆さまがご回答いただくという形で進んでいきました。


意見交換会を終え、今年のXキャンプ副代表を務めた同志社大学3年の川上さんは、

「河和田町の方々が、『学生』という広い受け皿で河和田アートキャンプに参加する学生と接していることがよくわかりました。
『学生のだれだれに来て欲しい、という個人の付き合いになるのでは?』という与謝野地域の方の質問に対し、河和田町の方が『学生は学生だし、そこにこだわりはない』とおっしゃっていたのが印象的。
でも、そこに個人同士の付き合いがないわけではなくて。例えばすれ違ったときに挨拶や世間話をする、町の方に教わったことに感謝するという学生側の態度が積み重なって、良好な関係を築き上げることができるんだなと思いました」。

姉妹プロジェクトとして、もう一つ美山もあります。
与謝野町の皆さんにとっては第2回目となる河和田地区の視察となりましたが、
学生メンバーも含めて今後、与謝野・河和田・美山の3地区への視察を定期的に行い、
意見交換を行う場が増やすべきでは、という声も学生から挙がりました。

たくさんの刺激をもらった2日間。
与謝野町の皆さま、河和田町の皆さま、ありがとうございました!